メカトロニクス
フィッシャー・テクニック/fischer technik
copyright: fischer technik reference: http://www.fischertechnik.de/ |
メカニズム系の組み立てブロック。
パーツは立方体を基準としており(3次元それぞれの方向にムリなく組め)、はめ込みの強度もある。
同様のブロックにレゴ・テクニック/マインドストームがあるが、こちらはシリーズの変遷が激しく、昔のテクニック系のパーツが手に入らなかったりする(空気圧用の部品、など)。
フィッシャーの設計の変遷は、レゴほど激しくない。ただし装飾用のパーツはほとんどなく、色の構成も赤/黒の2色のみ[※1][※2]。
- ※1
- 日本の代理店でも、パーツ単位の販売を行っている。
- ※2
- ユーチューブに多数の紹介ビデオが投稿されている:
- ・
- フィッシャー・テクニックの動画[→ http://www.youtu ...]
雑感:
この単純なパーツ構成とカラーリングがむしろ美しかったりするのだけれど。
- 参照
- 公式サイト[→ http://www.fisch ...]
- 参照
- 販売サイト(日本の代理店)[→ http://www.kknom ...]
レゴ・マインドストーム/lego mindstorms
copyright: lego reference: http://www.lego.com/ |
MITメディアラボ、ミッチェル・レズニック氏の研究室から生まれたロボット玩具。
レゴ・ブロックの一系統で、可動ブロックを自動で動かすことを目的とする。「テクニック」シリーズに、次の部品が加えられたもの:
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- 中央ユニット……CPUと電源系統を埋め込んだブロック。
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- センサ……外部の状況を探知するユニット。光度、接触、傾き、などを検知できる。
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- モータ……回転運動を提供する(この運動をリンク機構などを使って、さまざまな動きに変換することができる)。
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- ライト、サウンド発信器
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- 赤外線コントローラ……遠隔からモータの動作を制御できる。
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- ソフトウェア……パソコンで動かす。センサ類からの情報を得て、モータ群を制御するプログラムを書くことができる。
このシリーズは、大きく2系統に分かれている:
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- 旧マインドストーム系……フレームは旧テクニック系を使用(組み上がるものは比較的脆い)。モータやセンサは単純な機能しかもたない(回転数固定のモータ、モノクロ識別のみのセンサ、など)。
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- 新マインドストーム系……フレームは新テクニック系を使用(組み上がるものは比較的頑丈)。モータやセンサには最新の技術が取り入れられている(とくにモータがサーボモータに変わったため、ロボットのようなものはリンク機構を使わなくとも作れるようになっている)。
2009年末、旧版の中央ユニット=RCXのサポートが終了。
雑感:
個人的には、旧マインドストーム系がなくなるのは残念。サーボモータが主体になるのは時代の流れだろうけれど、リンク機構で動作を工夫する前シリーズの方が<工作>の感覚をより刺激してくれたように思う。
- 制作
- レゴ/lego
- 参照
- 公式サイト[→ http://mindstorm ...]
プチロボ・シリーズ/プチロボX
copyright: kyohritsu reference: http://wonderkit.kyohritsu.com/ |
ブロック<感覚>のロボット製作キット。
サーボモータを備えたパーツ群を組み合わせることで、いろいろな形態のロボット(二足歩行〜四足歩行/アーム・ロボットなど)を作ることができる。
- 制作
- 共立電子産業
- 参照
- 公式サイト[→ http://robot.kyo ...]
トポボ/topobo
copyright: mit media lab reference: http://www.topobo.com/ |
MITメディアラボ、石井裕氏の研究室から生まれたロボット玩具(デザインにはヘイズ・ラッフル氏が関わる)。
組み合わせたブロックを手で動かせば、その動きをブロックに記憶させ/再生させることができる。この機能を使い、さまざまな形態の動くモノを作る。
二足歩行のロボット・キットの一部には、モーション・インストラクションのひとつとして、動作を直接(手で動作させることで)教え込めるものがある……この玩具は、それをあらゆる動き(四足歩行や蛇行など)で行えるよう拡張したもの(たとえば記憶パーツには、他のパーツの記憶をコピーするものもある)……動きを教えるという行為を、(プログラムという記号の羅列を書くのではなく)まさに<手取り足取り>行う。
在庫僅少、セールスはトポボコリアに(2015年3月)。
- 参照
- 公式サイト[→ http://www.topob ...]
メカノイド/meccanoid
copyright: meccano reference: http://www.meccano.com/ |
メカトロニクス系の組み立てブロック。
こども向けのロボット構成玩具としては、おそらく過去最大の大きさ(アドバンスト・モデルで高さが約120cm……6〜8歳のこどもの背の高さと並ぶ)。
音声を認識し、発声できる。スマートデバイスとの無線通信も可能。動作の制御は、ひとの動きを真似させたり(モーショントレース)、手取り足取り覚えさせたり(ダイレクトティーチング)、携帯端末の画面からCGを使って遠隔操作したり、など多彩[※1]。
ブロック玩具なので、ヒト型だけでなく、さまざまな形態のロボットを作ることができる。従来のメカノのパーツと互換性あり。
2015年秋、発売予定。
- ※1
- ただし組み立て説明書どおりの初期構成では、上半身のみ動作(下半身は固定、足底についたクルマで移動)。
- 参照
- 公式サイト[→ http://www.mecca ...]
ベクスIQ/vex iq
copyright: innovation first reference: http://www.vexrobotics.com/ |
メカトロニクス系の組み立てブロック。
機構をつくるために特化したブロック群から構成される。プログラミングには、タイルベースのビジュアル・プログラミング言語、およびCベースの言語が使える[※1]。
3Dプリンティングのための詳細なCADデータの公開、多色(9色)から選べる基本パーツ、コンペ用ツール類の充実、ゲーム用コントローラのインタフェースに近い遠隔操作デバイスなど、ロボットをつくり/楽しむための環境が整備されている。
- ※1
- MITの「スクラッチ」をベースしたプログラミング環境も、サードパーティから提供されている。
- 参照
- 公式サイト[→ http://www.vexro ...]
モス/moss
copyright: modular robotics reference: http://www.modrobotics.com/ |
メカトロニクス系の組み立てブロック。
センサやモータなどを内蔵した、立方体のブロックから構成される。
ブロックどうしは、磁石のボールを介して頂点間でくっつける。だから組み付け方によって、ボールジョイント状(1カ所で結合)、ヒンジ状(同2カ所)、固定(同4カ所)といった構成にできる。
ブロックの接合面からパワー(電源)またはデータ(通信)を伝えることができ、これによってバッテリからの電流を分配したり、センサの入力値からモータ(サーボモータ)の動きを変えたりできる(=ほぼ配線がいらない)。
無線で遠隔制御できるアプリが提供されているほか、プログラミングも可能(MITのスクラッチベースのビジュアルプログラミング言語、およびファームウェアの動作を変えられるC言語向けAPIがある)。
姉妹品に「キューブレッツ」がある。内蔵センサやモータの機能は単純だが、音を出したり/光らせたり/レゴブロックとつなげたりでき、より幼児向けの構成になっている:
- ・
- キューブレッツ(cubelets )[→ http://www.modro ...]
雑感:
現代版のカプセラといえるかも(これも配線せずにさまざまな機構をつくることができた)。カプセラはモータの回転運動をギアやリンクを介してさまざまな動きに変えることができたが、このブロックが伝えるものは電流のみ(パワー系/データ系)。メカニカルな部分は失われたが、構成はシンプルになる。そのシンプルさを極限まで追求するとこんなかたちなるのか、と思わせてくれる。
- 参照
- 公式サイト[→ http://www.modro ...]