作るという体験/作ってもらうという体験
価値の提供者
2008.10.09
モノが欲しいとき、<買う>のではなく<作る>という選択肢もある、ということを知るのは大切だと思う(※1)。
ブロックや積木などの<創造する玩具>は、ヒトはただ消費するのではなく、創造することもできる、ということを教えてくれる。
たとえば子供が「○○で遊びたい」といったとき、てきとうなブロックがあれば、大人がその○○を作ってあげることができる。もし子供が許すならその行為は繰り返され、いつか子供は、○○のコピーを自分で作るようになる……自分が使うものを自分で作る……このとき子供は、価値の消費者でありながら提供者ともなる。
ただ、それだけではない。
子供はさらに、<作ってもらった>という体験そのものをコピーする……つまり、友達や弟や妹に○○を<作ってあげる>ようになる……これは子供が、純粋な(他者を前提とした)価値の提供者に変わる瞬間だ。
- ※1
- というか、現実には選択肢はひとつしかない。人の指向はそれぞれ違うから、自分が欲しいものは自分で作るしかないのだし。