ヘリコプターの理想型 〜 円盤型ヘリコプター 〜
解説
2008.04.16
大きなプロペラと後ろにつきでたしっぽ(テール)ーー現代のヘリコプターはトンボに似ている。
でもこの形が理想的なのかというと、そうでもない。
ヘリのプロペラが回ると、その反動(反トルク)で機体は逆方向に回転する。しっぽにある小さなプロペラは、それをふせぐためにある。
とはいえ回転方向も大きさも違う2つのプロペラを回せば、機体の動きは複雑になる。それだけ操縦も難しくなる。
理想をいえば、1対(2つ)、できれば2対(4つ)の同じ大きさのプロペラを並列に回せればいい。そうすれば機体はより安定し、らくに動かせるようになる。
有人のヘリにそういった構造がほとんどないのは、機体がさらに大型/複雑になり、実用に耐えないからだ。
もし重量の問題を無視できるほど軽いヘリがあれば、その構造を体現できる。円盤状の小型無線ヘリは、なにも奇をてらってそうしたからでなく、4つのプロペラという理想のカタチを追求した結果だ。
その理想を実現できるのが、ほぼ玩具の世界だけというのは皮肉なことだけれど。