ロボットと二足歩行とキャタピラ
ロボットと二足歩行とキャタピラ
2009.01.22
ロボットの一般的なイメージは「ヒトのカタチをした機械」なんだろうけれど、たんにこれを「自律して活動する機械」とするなら、そのカタチはヒトに似ている必要はない。
もちろん<ヒトの再現>を追求することから得られるものは、はかり知れない(二足歩行や人工知能の研究はたくさんの刺激的な問題を提起してきた)……けれどヒトとはまったく違う形状/まったく違う知性、というものの魅力はより大きい……すくなくとも<ヒトの再現>についてはゴールは設定されているが、ことなる形状や知性となると、そのゴールすらないのだから。
とくに形状については、ある機能を実現するのに最適なカタチ/しくみというものがあるはずだ(※1)。たとえば建設機械はロボットではないが(いまのところ自律して動く製品はほとんどない)、すくなくとも<機能から導かれるカタチ>を求めるときの、最先端にはいる……クローラ(キャタピラ)で動きまわる片腕のマシンなんて、地上の進化の系統からは出てくるはずのなかった創造物だが、穴堀という点ではおそろしく有能だ……その発展の先に現れるのは、いったいどんなモンスターだろう?(※2)。
- ※1
- もちろん<知性>についてもこれは当てはまる。たとえば現代のコンピュータは論理計算を高速で行うが、この能力はヒトの知性とはまったく違うものだ……とはいえ知性を<ヒトに似た思考形態>とするなら、「現代のコンピュータは知性をもたない」ということになるのだけれど。
- ※2
- その未来をかいまみせてくれるのが、この会社:
- ・
- ボストンダイナミクス社[→ http://www.bosto ...]
- 壁を這い上がる/段差を乗り越える/荒れ地を安定して動き回る、といった要望に応えるマシンがどんな奇妙なカタチになるか、実証してきた。